大阪大学
大阪大学大学院人間科学研究科 附属 未来共創センター
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マルクス主義的社会理論研究会 2月活動報告

丸山由晴(社会学系・比較文明学M1)

活動日:02/17

今月の活動では以前より読書会として行ってきたマルクス『資本論』を継続し、第5章第1節「労働過程」を購読しました。
貨幣が、他のものの手によらず自己増殖する「資本」となるのは何故なのか、それは「労働力」という一つの商品が他の商品に対して労働するからである、という前節までの流れを踏まえた上で議論を行いました。
第5章では、資本家が労働力を商品として消費する過程、すなわち価値が増殖する過程について記述されるのですが、第1節では、そのような資本家とは差し当たっては関係のない「労働」についての考察がなされています。
議論としては、労働が意識的になされる自然と人間とのやり取り、物質代謝であることや、資本家の元で労働がなされるならば、労働手段も対象もすべて資本家が購入したものであるから、生産物、価値が資本家のものであることなどが話されました。

「ラカンと現代社会」研究会 1月活動報告

文責:客本敦成(社会学系・比較文明学)
活動日:1月12、19、26日
12月の研究会では、ラカンのセミネール『精神分析の四基本概念』の第Ⅳ講を読みました。ラカンにおける「科学」についての考えを巡って、様々な学問的バックボーンをもつ参加者の間で充実した議論ができました。
また、メンバーの研究発表も行いました。精神分析や各種の他の精神療法を交えながら、「現実」について論じる内容で、こちらも充実した内容でした。

美的近代研究プロジェクト第12回読書会報告

文責:安藤歴(共生学系・共生の人間学)

1月18日(火)19:00~
参加者8人

今回の研究会では、アドルノ・ホルクハイマー「ジュリエットあるいは啓蒙と道徳」(『啓蒙の弁証法』所収)を読みました。前回の「文化産業―大衆欺瞞としての啓蒙」に引き続き、アドルノ・ホルクハイマーの議論を追っていきました。彼らの啓蒙論について、改めて読むことで新しい発見があったという感想が共有されるとともに、現代における批判理論のあり方についてまで議論が及びました。
次回は、3月1日19:00から、ジークフリート・クラカウアー『カリガリからヒトラーへ—ドイツ映画1918-1933における集団心理の構造分析』を読みます。

美的近代研究プロジェクト第11回読書会報告

文責:安藤歴(共生学系・共生の人間学)

11月29日(火)19:00~
参加者9人

今回の研究会では、アドルノ・ホルクハイマー「文化産業―大衆欺瞞としての啓蒙」(『啓蒙の弁証法』所収)を読みました。研究会には、法政大学文学部専任講師の吉田啓介さんにもご参加いただき、アドルノの文化産業論の内容と現代における意義や有用性について話し合いました。今回もアドルノを専門に研究している方々も参加して、議論を深めていくことができました。
次回は、1月18日19:00から、アドルノ・ホルクハイマー「ジュリエットあるいは啓蒙と道徳」(『啓蒙の弁証法』所収)を読みます。