精神分析と哲学の悩ましい関係パネルディスカッション
3月13日(日)「精神分析と哲学の悩ましい関係」パネルディスカッションが開催されました。東京精神分析サークル/哲学の実験オープンラボ(大阪大学未来共創センター)/早稲田大学大学院文学研究科表象・メディア論コースの共同主催でした。申込者数146名、当日参加者125名と盛況でした。
司会は高橋一行(明治大学)、パネリストは片岡一竹(早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程)「『饗宴』における三人のソクラテス――ラカンの反哲学の一例として」(当日に発表タイトル変更)、野尻英一(大阪大学大学院人間科学研究科准教授)「哲学はいかに精神分析を必要とするか」、辰己一輝(大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程)「隠喩としての自閉症────構想力の〈盗用〉をめぐる試論」、指定コメンテーターは原和之(東京大学大学院・総合文化研究科教授)、向井雅明(精神分析相談室)でした。
哲学、精神分析、思想史、障害学、当事者研究、和解学と分野を越境した学術活動に関わるアクティヴな論客が集い、哲学と精神分析の現代における実践のあり方をめぐりながら理論、思想史の問題も論じる水準の高い議論がかわされました。フロアからも活発な質問や意見が出て、予定時間を越え五時間以上にわたる有意義な内容のパネルディスカッションとなりました。