データベース・ミーティング:Less Than Nothing, Chapter8: Lacan as a Reader of Hegel, Lacanian Prosopopoeia 節,¶11-12(pp.515-517)
ジジェク研究会:佐藤愛「愛とおぞましいものの共同体──ジジェクの無神論的フェミニズム」
概要報告 今月はジジェクのテキストに評注をするデータベース・ミーティングと、International Journal of Žižek Studies誌論文投稿にむけての研究発表がなされた。
前半のデータベース・ミーティングでは、信友建志氏(鹿児島大学)を中心に、ジジェクのサイバースペース論やそれに伴って「仮面」が隠すもの、またジジェクが「右翼的逸脱」、「左翼的逸脱」と呼ぶものの内実についてコメント・議論がなされた。 後半の研究発表では、佐藤愛氏(青山大学)による発表がなされた。Less Than Nothing第2章を読み解くことで、一般にあまり指摘されないクリステヴァからジジェクへの影響を指摘しつつ、「おぞましいもの」(クリステヴァ)を、ラカンの言う「非‐全体」、「女性」、ジジェクにおける「無以下の無」へと位置付けていく発表であった。