大阪大学
大阪大学大学院人間科学研究科 附属 未来共創センター
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第14回ジジェク研究会

日時:2024年8月16日(金) 13:30〜17:15
場所:zoomミーティング
参加人数:17名
プログラム
1.データベース・ミーティング:Less Than Nothing, Chap.8: Lacan as a Reader of Hegelより冒頭およびThe Cunning of Reason節(¶1-4/pp.507-511)
2.ジジェク研究会:原和之「ラカンの想定論理、あるいは何においてジジェクのラカン主義を認めるか」

    概要報告
    データベース・ミーティングでは先月と同じ範囲を改めて取り組んだ。主なコメントについては添付資料を参照のこと。
    IJZSに向けての研究発表では、原和之氏(東京大学)から発表がなされた。
    ジジェクはラカン主義の立場からヘーゲルを読解していると言われる。その際にジジェクが依拠するのがドイツのヘーゲル研究者ディーター・ヘンリッヒ、そしてヘンリッヒが強調するヘーゲルの「反省論理」である。原氏は『もっとも崇高なヒステリー者』、『イデオロギーの崇高な対象』の初期ジジェクを軸に据え、ジジェクが依拠する「反省論理」と1950年代ラカンにみられる「想像的ファルスの全体」を想定する「想定論理」との照応を探り、その点にラカン主義者としてのジジェクを見定める。ジジェクを介しつつ、原氏なりにヘーゲルとラカン、哲学と精神分析の照応を図る発表であった。

    議論や実施内容の詳細は添付資料を参照のこと。

    文責:丸山由晴(比較文明学)