「ラカンと現代社会」研究会 8月活動報告
文責:客本敦成(社会学系・比較文明学)
活動日:8月3、10、17、24、31日
8月の研究会では、ラカンのセミネール『精神分析の四基本概念』の第Ⅴ講を読み終えました。第Ⅴ講の最後では古代原子論に基づいて人間における偶然性の重要性が強調されていたのですが、研究会ではその議論の内実を検討しました。
また研究発表を2件おこないました。1つ目は日本のポピュラーカルチャーにおける精神分析的な理論の今日的意義を検討するもので、2つ目はドール文化を精神分析的な観点から分析するものでした。いずれもラカンの精神分析理論に基づいて現代の文化を検討するものであり、当研究会らしい議論ができたと思います。
9月は都合により活動をおこないませんが、10月からは『精神分析の四基本概念』の第Ⅵ講の読書会に入っていきます。「目と眼差し」や「対象a」といった有名な議論が出てくる箇所です。参加メンバーは哲学の実験グループの内外を問わず常時募集しておりますので、もしご関心がある方がいらっしゃれば、お気軽にご相談ください。